NANO UNIVERSE 25th ANNIVERSARY
SPECIAL INTERVIEW
新東京
「よし、坊主にしよう!」
デビューしてまだ3年ほど。にもかかわらず、名だたる会場でワンマンライブを敢行し、人気フェスにも出演。東名阪ツアーも成功させてきた。そんな濃密な3年間の始まりはとあるコンテストでのグランプリ獲得。驚きなのは、挑戦を決め曲を仕上げたスピード感だ。
新東京_メンバー集合カット01
新東京_メンバー集合カット02
杉田春音(以下、杉田) 「それぞれ大学で忙しかったんですけど、その中でも少しずつ曲は作ってはいたんです。そんな中、TOKYO MUSIC RISEというコンテストがあるのを知ったんですよね。締め切りまで時間はありませんでしたけどすぐに曲を完成させ提出しました。短い期間でかなり集中して作ったよね」
田中利幸(以下、田中)「たしかに短かった」
保田優真(以下、保田)「応募しようと決めたのはコンテストの一週間前ぐらいだった気がする」
大蔵倫太郎(以下、大蔵)「僕の場合、加入した時にはもう彼らは優勝してました(笑)。当時はまだ京都の大学に通っていたので。ただ、グランプリを獲得して間もないうちにライブが決まったようで、トシ(田中)から『すぐに来て』って連絡をもらって…」
新東京_大蔵倫太郎&田中利幸ツインカット
杉田「初ライブの2週間ぐらい前だよね?」
大蔵「それぐらい。それから夜行バスに乗って…」
田中「1ヶ月前ぐらいから一緒にバンドやろうよって連絡はしていたんですよ。でもずっと彼は濁していて」
大蔵「だって京都にいるんですもん(笑)」
田中「来ないと始まんないからって半ば強引に来てもらいました(笑)」
大蔵「最初はピンチヒッター感覚で合流したんですけど、結果こうなりました(笑)」
田中「もうバンドにすべてを捧げるって髪も全部剃ってね」
大蔵「来たての頃はロン毛だったんですよ。トシとは地元が一緒で昔バンドを組んでいたんですけど、大学で別々になって。京都にいた頃はずっと髪を伸ばしていたんですけど、トシからは絶対坊主にした方がいいって言われ続けて、それで…」
田中「今でもライブでちょっと伸びてたりすると怒りますもん(笑)」
大蔵「一番厳しいんですよ、髪の長さ。短すぎても怒られるし(笑)」
ファッションから透けて見える
それぞれの個性
新東京_メンバー集合カット03
新東京_メンバー集合カット04
以降の快進撃は周知の通り。そして、彼らの音楽と共に注目したいのがファッションだ。なにせ、自分たちでアパレルブランドを展開するほどである。しかも、各々のファッション観にも個性が透けて見え、それらがバンドの独自性を生む要因にもなっている。
杉田「僕はわりと服が好きな方。もともとおじいちゃんがスーツ屋さんだったこともあり、家にはたくさんのスーツが並んでいて、それを着るのも見るのも好きでした。なので、今でもクラシカルなアイテムに袖を通すことはあります。あとは古着も好きですね」
保田「僕は最近、ボーダーの服を集めるのが好きで。というのも、何気なく入った服屋でたまたまドンズバなアイテムを見つけて。それ以来、わりと目がいくようになりました。それで“ボーダーの人”になろうかなと。ただ、まだ2着しか持っていませんけど(笑)」
杉田「少な!(笑)」
保田「これからこれから(笑)」
新東京_杉田春音&保田優真ツインカット
田中「僕は最近ワイドパンツをよく履いていますね。以前からスラックスやジャケットも着ていました。多少野暮ったさが残るキレイめなスタイルが好きかもしれません」
大蔵「僕は雑食ですね。もうなんでも着ます」
- 普段から袖を通すモノにもさりげないこだわりが垣間見える彼らから見て、今回着用したNANO universeの衣装はどのように映ったのか。
杉田「真っ先に思ったのは生地感。袖を通した時の感覚がとても気持ち良かったんですよ。トロみや光沢もあるので、アー写撮影時の写真チェックで生地全体の流れがすごく分かりました。服好きな人も気分がアガる服だと思います」。
保田「僕はこれまでトラックパンツを手にしたことがなかったんですけど、結構きれいめで見た感じもすごく面白かった。これを機会に普段から穿いていこうかなって思ってます」
田中「僕はオーバーサイズのジャケットが印象的でしたね。形がすごく良くて、素材もベロアで気持ちよかったです。インナーにはタートルネックのニットにカーディガンを合わせたんですけど、そのレイヤード感も好み。割と今回のコーディネートは普段着に近いのですんなり袖を通せました」
大蔵「僕はレザーベストを初めて着ましたけど、鏡で見たときにアイテムとしても格好いいと思いました。ただ、パンツは途中で裾が絞れることを発見して…。絞って撮影すれば良かったなと(笑)。ブラウンベースでハンドトゥース柄のシックな生地ですけど、ワイドめで裾を絞れるしポケットも面白いところについている。そのバランスがユニークでしたね」
新東京_大蔵倫太郎ソロカット01
新東京_大蔵倫太郎ソロカット02
新東京_大蔵倫太郎ソロカット03
新東京_田中利幸ソロカット01
新東京_田中利幸ソロカット02
新東京_田中利幸ソロカット03
新東京_杉田春音ソロカット01
新東京_杉田春音ソロカット02
新東京_杉田春音ソロカット03
新東京_保田優真ソロカット01
新東京_保田優真ソロカット02
新東京_保田優真ソロカット03
新たな挑戦に対する貪欲さ、
好奇心、

行動力こそ強み
NANO universeでは、これまで独自の生地製作をはじめあらゆる挑戦からNEWスタンダードを打ち出してきた。一方、デビュー間もない中での合同会社の設立やオリジナルアパレルブランドのディレクションなど、新東京も多様な活動にチャレンジしている。そして今回、両者のコラボが実現。10月にスペシャルなTシャツ&スウェットがお目見えする。そこで「今後、コラボで作ってみたいアイテム」について話を向けるとさまざまな答えが返ってきた。
新東京_メンバー集合カット05
田中「今回はTシャツ&スウェットを作りましたけど、ジャケットも作ってみたいですね」
杉田「それな〜」
田中「なにぶん専門性の強いアイテムなのでハードルは高い。ただ、そういうところにも踏み込んでいけたらなって思います」
保田「あと、自分たちでパーカやシャツを作ってきましたけど、実はパンツも作りたかったんですよね。でも自分たちでは難しいと感じていて…。なのでボーダーのパンツを作ってみたいです」
大蔵「僕は革靴ができたら面白いなと」
杉田「それは確かに作れたらいいよね。それを言ったらアウターもかな〜。自分が着たいというのもありますけど、わりと軽めのドリズラージャケットを作ってみたいです。撮影時に着させていただいたジャケットの生地で作れたら格好いいと思うんですよね」
- そんな彼らは“music from NANO universe”のライブイベントを終えたばかりにも関わらず、10月には台湾で開催される音楽フェスに参加。11月にはZepp Shinjukuでのワンマンライブを控える。
保田「Zepp Shinjukuでやるのは念願でしたからすごく楽しみ。それに向けて作ったEPもやると思いますけど、ライブ用にアレンジすると思うので通常の音源とはまた違った楽しさがあると思います。そういったところも見ていただけたら嬉しいですね。ライブ自体もひとつの流れとして見応えのあるものにできたらいいなと思います」
杉田「ライブ会場の規模もステップアップしながら成長していこうと動いている中で、今回、最大規模の会場でやらせていただくことになりました。ぜひそこで僕らの進化の過程を見届けてほしいですし、そこで自分たちはあらゆることを表現したい、そういう想いが伝わるようなライブにしたいですね」
大蔵「新たなEPを届けられるのもそうですけど、皆さんが驚くようなステージ演出を鋭意構想中ですのでお楽しみに、です!」
田中「僕らのニューディメンションをお見せできるライブになると思います!そして、いずれはアジアツアーもぜひ行いたいですね」
杉田「やっぱそこだな」
保田「たしかに」
大蔵「それはもうみんなずっと言っていること。世界に向けて僕らの音を発信したいですね」
新東京
(シントーキョー)
新東京_メンバー集合カット06
杉田春音(Vo)、田中利幸(Kb)、大蔵倫太郎(B)、保田優真(Dr)からなるギターレス4ピースバンド。2021年に開催された23歳以下限定の音楽コンテストにてグランプリを獲得すると、その2ヶ月後にはZepp Tokyoにて初ライブを開催。デビューシングル「Cynical City」も配信リリースする。翌年には合同会社、「新東京合同会社」を設立。以後、「SUMMER SONIC」の出演や初のワンマンツアーに加え、今夏には「FUJI ROCK FESTIVAL」のROOKIE A GO-GOでグランプリを獲得するなど精力的に活動。音楽以外にもオリジナルアパレルブランド『L'essentiel est(レソンシエレ)』を展開中。11月22日にはZepp Shinjukuにてライブを開催予定。
ライブ詳細はこちら

https://shintokyo.city/show/neoverse/